
10月22日に開始される、衆議院選挙。それぞれの政党がマニフェストを掲げるようになり、世間からの注目もあがっていますね。
ニュースサイトや他のブログでは「公約の比較」ということで、各政党のマニフェストをまとめているところが多く見受けられます。
しかし、正直つらつら長文が書かれているだけでサッパリ分からん!って思ったんです。
そこで今回は、2017年10月22日に行われる衆議院選挙の政党公約を、“どこよりも分かりやすく”まとめました。
できるだけ砕けた表現で書いたので、投票の「直前チェック」などとして、ぜひ参考にしてください。
目次
各政党の公約(マニフェスト)まとめ
政党による政策の内容を、ファミチキ買うのをためらうくらい財布に困るときがある”ぼく”の視点からまとめていきました。
「これは生活にダイレクトな影響があるよなぁ」といった内容だけにしぼったので、簡単な説明となっている……はず。
他にもいろいろあるんでしょうけど、ぶっちゃけ細かいこと書いてもしょうがないですし(´・ω・`)
政党によってメインで取り組みたい政策は、少しずつ違ってきます。
本来であればカンペキ左右対称の”鏡”のような比較はできないので、「他と比べたらこのあたりが違うんだな~」くらいに留めておいてください。
政党の立場
まずは、どの党がどのような立ち位置にいるのか、表で確認してみましょう。
(公約の発表がない党や無所属については省略)
与党・政権側 | 野党・保守勢力 | 野党・リベラル勢力 |
自民党 | 希望の党 | 共産党 |
公明党 | 日本維新の会 | 立憲民主党 |
日本のこころ | 社会民主党 |
今回は、3つの勢力が選挙に向けて活動していることが注目されています。
これまでどおりの行政をしたい「政権側」、伝統や文化は守りながらも斬新な改革を進めていく「保守勢力」、政治を根本から新しくしようと考える「リベラル勢力」のぶつかり合いが、どのようになるのか議論されていますね。
最近になって話題となっている「リベラル」という言葉について、もし不明であれば過去の記事を参考にしていただけるとうれしいです。
これより下に、それぞれの政党が掲げているマニフェストを紹介していきます。
本当にザックリとした説明なので、具体的な詳細が気になった方は党のホームページを確認するようお願いします。
自民党
自民党のマニフェストやパンフレットで掲げている内容をまとめると、以下のようになります。
- 北朝鮮から国をまもる
- 景気をさらに回復させる
- はたらいている人の収入を増やす
- 3歳~5歳の子どもの教育費を無料にする
- 2020年までに復興を終わらせ、地方を住みやすくする
- 自衛隊や教育の無償化を憲法で明記する
ふつうに暮らしている人にとって魅力的なのは、「はたらいている人の収入を増やす」のと「教育費を無料にする」あたりでしょうか?
やはり”お金をかけずにやりくりしたい”層は全ての年代にいますので、ここを見て投票をする人が多いのかもしれません。
今回の公約では、消費税の使い方を見直して、教育の無償化をする!と明記されています。
日本ではどちらかと言うと「高齢者向け」の政策がメインで行われていたので、子どもがいる家庭にとっては大きな助けとなる内容ですね。
あと、時事ネタとして憲法改正が目玉となってきます。北朝鮮との関わり方を変えるための政策なので、ここが得票数を分ける基準となってきそうです。
公明党
公明党のマニフェストをまとめてみると、以下のようになります。
- 消費税を10%に上げるが、軽減税率(暮らしていくのに必要な商品だけ8%にする)を取り入れる
- 0~5歳の幼児の教育費と、私立高校の授業料を無償にする
- 所得が低い高齢者への支援を充実させる
全体を通していえるのは、“国外”より”国内”の充実を先にしよう!ってことですね。
消費税や年金の問題に関する内容ばかりが掲げられていることから、読み取れると思います。
自民党の掲げている教育費無料の範囲を広げつつも、税金による高齢者への支援もするのが公明党のマニフェストです。
こちらも、やはり子どもや高齢者が多い層からの投票が増えるように考えられますね。
希望の党
希望の党のマニフェストをまとめてみると、以下のようになります。ちょっと多い(´・ω・`)
- 消費税は8%のまま
- 国会議員の給料を減らす
- 民間企業をさらに活性化させる
- 原発を2030年までになくす
- 保育園や幼稚園の無料化と、返済不要の奨学金をつくる
- 女性や高齢者がはたらきやすい社会をつくる
- 道州制(政府がもっている強い権利を地方に渡すこと)を導入する
- 憲法改正をすすめる
- 外交の安全保障や自然災害の対応をいそぐ
リベラル派を排除したことで注目を浴びている希望の党なので、これまでの風習をなくそうとする「革新的」な公約も入っています。
個人的に注目しているのは、国会議員の給料を減らす!と明記しているところですかね。
なかなか挑戦的なイメージがあります(´・ω・`)
与党の無償化マニフェストと、野党の税金の値上げストップの”良いところ”をすくい取ったような、そんな感じがしました。
民進党
民進党のマニフェスト発表は、今のところありません。
党内の分裂で解体が近づいている……とウワサされていますが、希望の党と合流することはメディアでも報道されています。もしマニフェストを立てるなら、そこと似たような公約になるのかもしれません。
立憲民主党
立憲民主党のマニフェストをまとめてみると、以下のようになります。
- 暮らしを立て直す
- 原発をなくす
- 職業の差別(女性など)をなくす
- 行政の情報をオープンにし、クリーンな政治を行う
- 立憲主義(政治を独占することを、憲法や法律で禁じる考え)の回復
リベラル派の議員で結成された政党ですので、それまで与党だった自民党に対抗する公約を持っている感じです。
個人的に思う一番の目玉は、立憲主義の回復ですかね。
国民の声をもっと聞こうとするスタンスを、これまで以上にやっていきたいとする願いが込められています。
ちなみに、公約の見出しだけだとそっけないように見受けられますが、例えば「暮らしを立て直す」ために
- 消費税は10%に上げない
- 介護・保育などの待遇を良くする
- 子ども手当をつける
- 高校生の授業料をなくし、大学の費用を減らす
などの内容が明記されています。
「希望の党」以上に多くの公約が掲げられていたので、この記事では「一言にしたらこんな感じなのかな?」というニュアンスでまとめました。
日本共産党
日本共産党のマニフェストをまとめてみると、以下のようになります。
- 憲法9条の改正に反対、これまでどおりの認識でいるべき
- 原発は全てなくす
- 消費税10%の値上げをやめる
- お金や就職などの格差をなくし、人権を守る
具体的な施策については、公式サイトに書かれている一覧を見たほうが早いかもしれません。やっぱり、憲法9条の改正に反対することが、一番大きなものになってくると思いますね。
1、森友・加計疑惑を徹底究明し、国政の私物化を許しません
2、安保法制=戦争法、特定秘密保護法、共謀罪法を廃止し、立憲主義・民主主義・平和主義を取り戻します
3、北朝鮮問題の「対話による平和的解決」のイニシアチブを
4、消費税10%増税の中止。格差をただし、くらしを応援する経済政策に
(中略)
5、安倍政権による9条改悪に反対し、憲法9条にもとづく平和の外交戦略を確立します
6、核兵器禁止条約――唯一の戦争被爆国、日本政府は署名せよの審判をくだそう
7、米軍の新基地建設を中止し、基地のない平和で豊かな沖縄をつくります
8、原発の再稼働反対。原発ゼロの日本、再生可能エネルギー先進国をめざします
9、女性への差別、格差をなくし、人権をまもり、自由と民主主義を発展させます
10、災害から国民のいのちと財産を守る政治に
ずっと同じ公約を掲げて活動していますから、応援している人からすれば改まって振り返ることもないのかもしれません。
だれでも分かる”単純明快”な公約ですが、具体的な施策については語られてないので、そのあたりはどうなんだろう……と思います。
自由党
こちらも民進党と同様、公約は今のところありません。
取り上げているメディアも少ないので、これから話題になることは少ないのかなぁ……
社会民主党
社会民主党のマニフェストをまとめてみると、以下のようになります。
- 憲法25条(人間らしく生きるために必要な権利)を具体的な政策として取り組む
- 幼児や高校生の授業料などのお金を減らしたり、無償化したりする
- それぞれの地域で行政の権限を上げ、地方自治をすすめる
- 原発をなくす
- クリーンな政治をすすめる
- 憲法は変えない
多くの公約が「憲法」に沿った考え方をしており、ここに書かれていることを具体的にしていこう!とするのが社会民主党のマニフェストですね。
基本的には憲法を改正せずに改革を進めていく方針なので、そこをどう説明するかで有権者の票数が変わってくると思います。
今後どのような政策になっていくのか、具体的な案が待たれるように感じました。
日本維新の会
日本維新の会のマニフェストをまとめてみると、以下のようになります。
- 議員の報酬と定員数を30%減らす
- 消費税10%を阻止する
- 教育の無償化など
希望の党が出てきたあたりから、話題になることが少なくなりましたが、基本的にいろいろと減らすような政策が多いと感じます。
公約に具体的な数値が含まれているのがポイントとなってきそうです。
希望の党と連携して自民党などの政権を倒そうとする動きも、あるかもしれません。
日本のこころ
日本のこころのマニフェストをまとめてみると、以下のようになります。
- 自主憲法(自衛のための戦力の保持など)を制定する
- 消費税マイレージ制度(消費税を払えば払うほど、年金が増える)を導入する
- ミサイルを迎撃するための能力を持つ
- 被災者の自立を徹底的に支援する
“憲法”と”自衛力”へアピール全振りしているようにも感じるので、そこをどう訴えるかで得票数が変わってくると思いますね。
まとめ
2017年に行われる衆議院選挙の政党公約を、分かりやすく書いていきました。
本当にザックリとした説明なので、より詳細を確認したい場合は各党の公式ホームページをチェックしてください。
どこの党でも共通しているのは、
ことです。
増税については党によって賛否ありますが、国民にお金を分かりやすい形で戻すっていう点では、どこでも考えが一緒なんだなぁ……と感じました。
今年はどこが有力候補となるのか、今後の情報にも注目です。