
2018年4月7日(土)から放送が開始される、「いつまでも白い羽根」。
始まってからちょうど一年の節目になる”オトナの土ドラ”で放送されるとのことなので、原作を読んでみました。
青春物語となっているものの、やはり深夜の枠で実写化が決まったことから、全体的に生々しい話となっています(´・ω・`)
気になる人も多いと思うので、今回は「いつまでも白い羽根」のストーリーのネタバレを最終回まで詳細に見ていきましょう!
目次
登場人物(キャスト)とキャラの最終的な結末
わりと予想していなかった終わり方となっています。
ここでは物語のキーパーソンとなるキャラに注目。
木崎 瑠美(新川優愛)
最初こそ退学を考えていたものの、様々な友人や患者と接していくうちに、心が少しずつ変わっていった。
主要な4人の中で、“唯一”看護学校を卒業した人物。
序盤は乗り気でなかった学校生活も、最終的には卒業するようになっていく様を演じるのは、元『Seventeen』専属モデルであり、現在は『non-no』の専属モデルとしても活躍する新川優愛さん。
これまでもヒロインや脇役として何度も出演していたことはありましたが、主演を務めるのは今回が”初”なんだそうで。
最近はドラマへの出演がさらに多くなってきているため、これからが楽しみな女優さんでもあります。
山田 千夏(伊藤沙莉)
手先は不器用だが、子供とすぐに打ち解ける心の優しさだったり、まわりに流されない強さがある。
最後の実習において、自らの意思を曲げたくない思いから医師とぶつかり、卒業間近に自主退学した。
劇中では数少ない明るい性格を持つ人物を演じるのが、女優の伊藤沙莉(さいり)さん。
演技未経験でドラマの子役をしていたこともあってなのか、なにかと注目が多い人物だと感じています。
YouTuber・はじめしゃちょーが主演を務める「YouTube限定配信ドラマ」にまで出ることが決定しているので、テレビや雑誌の枠を超えて活躍してくんだろうなぁ……と思う(´・ω・`)
遠野 藤香(さとうほなみ)
K大の社会学部を出た後、はたらいてから看護学校に通うようになっていた。
その理由は、過去に亡くした妹のための”復讐”。
最終的には、かつて妹の主治医であったとみられる男を車に乗せ、心中した。
登場人物の中でもカナリ異質な存在である役を演じるのが、ドラマーであり女優も行っているさとうほなみさん。
ゲスの極み乙女。のほな・いこかさんですね。
2017年に女優としても活動していくことを宣言してからしばらく見なかった印象でしたが、ここに来て一気に話題になりそうな役を任されることとなっています。
個人的には、演技力に注目しておきたいです。
佐伯 典子(酒井美紀)
夫は建築士をやっており、家に帰ってくることが少ないこともあり、学校に来れない時も多かった。
ストーリー中盤、夫と離婚することを機に実家へ帰ることとなり、看護学校を辞めることを決意した。
母の立場でありながらも、看護学校に通うことを決めた役を演じるのが、女優の酒井美紀さん。
最近はミステリーとか刑事モノのドラマに出ていることが多い印象なんですけど、やっぱり「白線流し」シリーズは外せません。
今見ても泣いちゃう(´・ω・`)
出演者コメントにもあった「この年齢で学生役をすることに、とてもワクワクしています」という言葉、このシリーズがあったからこそ出てきたものなんだと思います。
菱川 拓海(清原翔)
母と弟の三人暮らしで、小学生の時に離婚した父親は京都で森林を研究する施設で働いている。
瑠美から好意を抱かれていたが、彼自身は後に出会った遠野のほうに気が向いていたため、瑠美の告白を断った。
なんだかんだで、主人公とのかかわりが多い人物を演じるのが、俳優・モデルの清原翔さん。
身長185cm。スタイルの良さも相まって、『MEN’S NON-NO』の専属モデルを務めるだけのことはあります(´・ω・`)
2017年に入ってから俳優業(しかもカッコイイものばかり)が本格化しているので、これからに期待がかかる人ですね。
日野 瞬也(瀬戸利樹)
瑠美と合コンで知り合ったことを機に、彼女へ好意を抱くようになっていく。
しかし、後々に友達としてしか見られてないことを理解するようになり、瑠美から直接言葉にされたことで会わなくなっていった。
主人公に淡い恋心を抱く人物を演じるのが、俳優の瀬戸利樹さん。
2016年に放送された「仮面ライダーエグゼイド」にも出演していましたよね。
この時も「外科医」の役を任されていたので、なんの因果関係なんだろう……とか思ったり(今回は文系大学生ですが)。
最終回(結末)までの詳細な内容
瑠美と千夏の出会い
仕事での失敗から体調を崩し、鬱病になったことで退職した父。
その影響で高校アーチェリー部を諦めざるを得なかった木崎瑠美は、大学受験のために早くから勉強を開始していた。
しかし、自分の実力ギリギリのところを受けていたことで失敗。
経済的な理由から滑り止めに受けていた私立大学などもなく、「手に職を」という理由で”親を納得させるためだけ”に受けた看護学校へ行くこととなった。
別に看護師になりたいと考えていたわけでもない瑠美は、「もう一度国立大を受験したほうが良い」と考えていたため、すぐにでも退学しようと思いながら日々を過ごしていた。
そんな中、同じく学校に通う人物・山田千夏と出会う。
彼女の幼なじみであり、同じ剣道部だった日野瞬也たちが開催する飲み会に参加したり、千夏の家に夕飯をごちそうになったりしていく瑠美。
「必死で誰かと繋がろうとうごめく人とは違う」と瑠美に言う千夏の影響により、とりあえず学校に残ることにしたのだった。
遠野・拓海・佐伯との出会い
手術室で実際のオペを見学していた瑠美と千夏たちのグループ。
術中、クラスの中でも首位を争う美人・遠野藤香が、見学している最中に倒れた。
彼女を更衣室へ連れていく瑠美だったが、突き放すように「戻って」と言われてしまう。
その後、瑠美は「遠野がクラスメイトの彼氏をうばって出会うようになっている」というウワサを聞きつけた。
夏休み、病院のアルバイトとして働いている千夏を待つ時間、系列の大学図書館で勉強していた瑠美は、医学部生の菱川拓海と出会う。
以前、瑠美たちの見学していた手術室で立ち会っていた彼は、友達が倒れた時にとっさに動いていた彼女に感心していた。
「看護学生だからって看護が好きな人ばかりではない」という瑠美を見た拓海は、彼女を大学病院にある標本展示室へ連れて行った。
その中にある胎児の標本に魅かれて産婦人科医を目指すようになったという彼の話を聞いた瑠美。
その後も何度か図書館で出会いを重ねていくうちに、彼に好意が出てきたことを自覚するようになった。
またある日、主婦でありながら看護学校に通う佐伯典子に対し、今さら無理して看護師資格を取らなくてもいいという先生からのイビリを盗み聞きした瑠美と千夏は、心配になって彼女の元へ駆けつけた。
佐伯から子供たちが待っている家に来ないかと誘われた2人は、彼女の車で家へ行くことに。
そこで、母の帰りを待っていた子供たちの笑顔や、夫が建築士をやっていること、経済的・精神的に自立するために看護学校へ通っていることなどを見聞きした瑠美。
自分自身のことを最優先に考え、妻や母としての評価だけでは飽き足らず、いつも何かを欲しがっている種の女なのかもしれないと思うようになっていた。
「今そういうことを考えなくてもいいんじゃないですか」と尋ねた瑠美だったが、それは母とのいい思い出がないことから来る、ただの嫉妬。
千夏に陰ながら諭されたことで、そのような考えを持つ自分に心が痛んでしまった。
拓海との関係と遠野の過去
夏休みが終わりに近づき、千夏がプール監視のアルバイトに変えた後も、こっそり図書館に通っていた瑠美。
いつしか砕けた物言いになって接してくるようになった拓海へ、さらなる好意があることを自覚していたある日、彼から「車で千夏のアルバイト先のプールへ行こう」と誘われる。
駐車場で偶然出会った遠野からナゾの封筒を預かってほしいと迫られ、とりあえず受け取って現地へ向かうことに。
車の中で、最近になって両親の離婚理由について考えるようになったと話す彼を見た瑠美は、両親が同じ方向を向いているうちは幸せなのかもしれないと思うようになった。
その帰り、駐車場で会った遠野から預かるよう渡された封筒の中身を見た瑠美。
そこに写し出されていたのは、数々の男性といかがわしいことをしている、遠野のスナップ写真だった。
時は過ぎて、二学期に突入。
子供の入院で試験を受けられないという佐伯に対し、今度は教室でイビリが発生した。
生徒にさらすような形のイビリがあったことを受けて、瑠美は反論。
それを見ていた遠野は、彼女の中にある芯を感じ取っていた。
授業が終わり、遠野から「以前預けていた封筒を返してもらいたい」と言われた瑠美は、正直に中身を見たことを告げる。
それを受け、遠野はかつて住んでいたという取り壊される予定の家に瑠美を連れ出すことにした。
ボロボロの家に到着すると、遠野はこれまで打ち明けてこなかった自らの話を瑠美にしだす。
心臓に欠陥のあった妹が手技的にも難しくない手術で命を落としたこと。
虚しさからくる罪の在りかの擦りつけあいで両親が離婚したこと。
仕事として命を預かり、時には救うことのできないこともあると頭では分かっていても、担当医師が亡くなった翌日に構内で笑っていたことに深い憎しみを覚えていたこと。
写真の相手は「医師たち」であり、自分の体を使って”ゆすりたかり”による弱みを握らせ、お金を集めていること。
その過程で、かつての担当医師に遭えるようなことがあれば、自分の命に変えてでも彼の持っている全てを奪うつもりであること。
瑠美は、彼女の思いつめる横顔を見ることしかできなかった。
臨地実習において、瑠美は肝臓癌の末期患者・千田仙蔵の担当となった。
最初こそ気難しい人物だったが、一か月の実習期間のうちに病状は悪化していき、日々弱っていく。
起き上がるのも困難になったある日、彼は瑠美に「孫の佑太に花房チヨ宛ての手紙を渡してほしい」と頼み、数日後に亡くなった。
チヨは、看護婦として働いていた千田の母の同僚。
戦争で病院船に乗り込む予定だったが、当時チヨが妊娠したため、千田の反対を押し切って代わりに母が乗船していたのだ。
しかし、その船は数カ月後に難破。
そこからどちらも会わなくなってしまい、いつしか半世紀が過ぎていたため手紙にしていたのだという。
チヨはすでに亡くなったことを日本赤十字社から知り、千田の親戚を頼りに佑太に会った瑠美は、手紙を渡したのだった。
瞬也との再会と拓海への告白
千夏の追試を待っている瑠美は、合コンで会った日野瞬也と再会。
彼は千夏の昔話をすると、瑠美に連絡先のメモを渡して帰っていった。
クリスマスの日、拓海と出かける予定だった瑠美は、貧血でうずくまっている遠野を見つけた。
駆けつけた拓海とともに、当初の予定を取りやめ、彼の祖母の姉がやっている鍼灸へ行くこととなる。
そこで、拓海が遠野に好意を持っていることを感じた瑠美。
彼女の男関係について注意を促したものの、その後も自分から会うようになった彼を見た瑠美は、遠野や拓海に嫉妬を思うようになった。
そのような状況の中、千田のことなどで瞬也と話をしているうちに、彼から告白された瑠美。
友達くらいからということで終わったものの、「ぜんぜんそういう感情とか無いから」と言い張る千夏の反応が気になる彼女だった。
また、実習に来なくなっていた佐伯を心配した千夏は、瑠美とともに彼女の家に行く。
その先で、佐伯が離婚を決め、実家に戻ることを機に看護学校を辞めることを告げられた。
別れることとなった決定的な理由はないが、仕事で家を空けることが多い夫との摩擦が原因なのだという。
子供たちに目を向けてなかったことなどが語られ、卒業できるよう励まされた2人だった。
また遠野の策略によって、瑠美と拓海は展望台に行くこととなった。
瑠美は自分にも彼ができたことなどの話題を出すものの、やはり一緒にいて楽しいと感じる瑠美は、
拓海が遠野に好意を持っていること知りつつ、展望台を下った後に彼へ告白した。
しかし、彼からの返事は「ごめん」。
真っ直ぐに思いを伝えたものの、フラれてしまったのだった。
小児病棟と千夏の自主退学
千田との手紙の件で、親戚から家族関係に立ち入る権利があるのかとクレームを受けた瑠美は、一定期間実習が停止される処分を受けた。
それを機に、佐伯が東京を飛び立つという連絡を受けた瑠美は、空港へ見送りに行くことに。
佐伯は「瑠美さんみたいな人が看護師になってほしい」「学校をやめさせられるまでは、やめないで」と言い残し、飛び立っていった。
時は過ぎ、三年の冬。
千田を始め、死の間近にいながら何かを与えようとしていた様々な人たちのことを思い出しながら、瑠美は久しくグループが同じになった千夏とともに、最終実習先である小児病棟へ行った。
瑠美が担当する患者は、八木友香。
出生後、脳腫瘍の手術歴が4度あり、長い闘病生活を過ごしている8歳の少女である。
それまで年上の人たちばかりを相手にしていた彼女は、子供が苦手なこともある一方で、経過観察で手の施しようがない少女に対して複雑な気持ちで接していた。
そんな中、千夏の担当していた心臓の悪い生後10ヶ月の赤ちゃんが亡くなった辺りから、彼女は実習を休むようになる。
実習最終日、友香と打ち解けることができた瑠美は「退院するまで会いに行く」ことを約束しつつ、千夏の家へ向かうことに。
久しぶりに行く彼女の家がどこにあるのか迷っていると、近くに住む瞬也の姿が。
彼に千夏の家の所在を教えてもらい、話が終わったら駅まで送っていくという彼。
瑠美は心から好きではない人といることは、誰をも幸せにしないと考え、「あなたのことは友達としてしか好きになれない」と告げて断るのだった。
家につき、千夏の口から、自主退学を迫られていることが告げられた。
赤ちゃんの「呼吸が数秒停止」になったことが原因で亡くなり、それを”そのまま”カルテに記入したが、
後に遺族が見たら大事になりかねないという理由から、医師に看護記録の訂正をしないと”実習放棄”とみなされ自主退学の道しかなくなるというのだ。
自分が正しいと思ったことを曲げたくない千夏は、記録を塗りつぶすことを断固拒否。
2人での話し合いの末、「同じ立場だったら同じようにしていた」と思った瑠美は、彼女の自主退学の考えを尊重することにした。
後日、千夏の”改ざん拒否”で学校を辞めるうわさを聞きつけた遠野は、クラスの場で教員に詰め寄る。
教員との衝突がヒートアップしたことがきっかけとなり、彼女も自主退学。
駆けつけた拓海には遠野の退学理由を全て話したものの、看護学校ではついに1人となってしまったのだった。
瑠美の卒業
卒業式の前日、瑠美は遠野から「白は何色にも変わる。あなたはこのまま真っ白でいなさいよ」というメールを受けとる。
内容に困惑しながらも、彼女なりの励ましだと思うだけだった。
国家試験の合格発表を控えて、瑠美は卒業式を迎えた。
式が終わった後、拓海から遠野が事故死したと告げられた。
新聞によると”40代半ばの医師の男と心中した”との可能性もあるとのことだったが、真相は不明らしい。
拓海に卒業写真を撮ってもらった後、友香のいる病院へ足を運ぶ瑠美。
友香は退院したことを知ると、駅へ向かった彼女の元に千夏からメールが来ていることに気づく。
これからを祝う文面とともに、瑠美は空を見上げるのだった。
「いつまでも白い羽根」の原作紹介&感想
「いつまでも白い羽根」は、2009年に刊行された藤岡陽子
さんのデビュー作。主人公の通う看護学校の3年間を舞台に、”人間の本当の強さと優しさ”が存分に書かれた小説となっています。
作者、もともと大卒後は報知新聞社でスポーツ記者をやっていたんですけど、しっくりこないという理由で辞めてしまうんです。
アフリカのタンザニアに留学した後、法律事務所の事務職員やスイミングスクールのコーチ、塾講師を経て結婚。
上京してからは看護の専門学校に通って卒業し、地元に戻ってから看護師をしながら小説を書いてデビュー……という感じの経歴を歩んでいます。
だからデビュー作は看護学校が舞台なのか、と思ったり。
ドラマの告知で「青春物語」と書かれていたので”爽やかな内容”をイメージしていたんですけど、読んでいくとぜんぜんそうじゃありません。
まさか1人しか卒業できないと思わなかったもん(´・ω・`)
タイトルに込められている意味、最後まで読んで考えましたが
ってことが込められているんでしょうね。
佐伯さんが夫と別れて子どもたちの面倒を見ていく決意をしたこと。
千夏が”看護記録の改ざん”をしてまで自分を見失いたくないと卒業間近で自主退学を決めたこと。
遠野が亡くなった妹のために医師たちを巡り歩き、最期は心中してしまったこと。
程度の差はあれ、すべて自分の中に芯が無いとできないことだと思うんですよ。
何が正しくて何が間違っているのか、それは自分で決めていかないと人生の岐路に立った時にブレてしまう……
そんな感じのものが、印象として自分の中には残りました。
まとめ
「いつまでも白い羽根」の原作ネタバレについて書いていきました。
さすがは大人の青春物語、全体的に明るすぎない雰囲気を出している小説だと感じます。
実習シーンなんかも鮮明に描かれていたので、ドラマではどのように再現していくのか注目です。