
2018年の夏ドラマ、『健康で文化的な最低限度の生活』。
7月17日からフジテレビ系で「火曜21時」から放送される本作ですが、出演するたびに話題となっている吉岡里帆さんが主演を務めるということで、個人的には”今季の注目株”と見ています。
告知は爽やかですが、原作は題名からも分かるとおり「生活保護」をメインとして取り扱っているので、かなりリアリティにあふれているんです。
そこで今回は、『健康で文化的な最低限度の生活』の最新ネタバレについて、具体的に書いていきました。
目次
登場人物(キャスト)とキャラ紹介
物語でメインとなるキャストについて、まとめています。
義経えみる
嫌味を言われてもそれと気づかない”勘のニブさ”で幼少時代を過ごしてきたが、大人と呼べる年齢になるにつれて「空気が読めず、どこかネジが一本抜けた人間」であることを自覚している。
様々な人とかかわっていくことで、徐々に『自分にできることを究めたい』という気持ちが生まれてきた。
キャストを務めるのは、吉岡里帆さん。
2018年1月から放送されていた「きみが心に棲みついた」でも、かなりキョドった役どころをしていましたよね(´・ω・`)
今回も似た感じになるのかな~と、かなり期待しています。
半田 明伸
ひょうひょうとした性格であり、ケースワーカーとしてどんな人物に対しても表情を崩さない。
新人のえみるに、たびたび的確なアドバイスを送る。
キャストを務めるのは、井浦新さん。
ぼくこの人”初見”なんですけど、俳優の他にファッションモデルとファッションデザイナーもされているんですってね。
調べてみたら外見遍歴がヤバかったので、他の記事にまとめてしまいました。。。
栗橋 千奈
民間で2年働いたあとに公務員となった、社会経験者。
ケースワーカーとして、受給の可否をキッパリと分けて仕事をこなしていくタイプ。
稼働年齢層には厳しいが、子供には優しい一面も持っている。
キャストを務めるのは、川栄李奈さん。
元AKB48メンバーとしてだけではない、「女優としての演技力が高いこと」でも、話題になることが多い印象です。
七条 竜一
母子家庭で母親が必死に働いているのを目の当たりにしていたため、言い訳して働かない人を許せない。
その後押しが、裏目に出ることも。
キャストを務めるのは、山田裕貴さん。
どこかで見たことあるな~と思ったら、ゴーカイジャーの青でした。
個人的に、見た目と性格がすごくキャラとマッチしているように感じます。
後藤 大門
他の同期とは違い、福祉職として採用された。
人の顔色を見て対応することに長けている。
キャストを務めるのは、小園凌央さん。
父親がお笑いタレントのヒロミさん、母親が歌手の松本伊代さんという、いわゆる「二世タレント」な人ですね。
桃浜 都
えみるの同期。
キャストを務めるのは、水上京香さん。
原作だとあまり目立ってない役どころではあるんですけど、ドラマ版ではどのように脚本立てられるのか、楽しみです。
結末までの詳細なネタバレ
義経えみるの福祉保健部生活課への配属
大学卒業後、公務員として東京都東区役所に就職した義経えみるは、福祉保健部生活課に配属された。
ここは『命を守る最後の砦』として機能する、生活保護を取り扱う部署。
社会福祉の制度について全く知識を持たない彼女だったが、配属早々、上司である半田から110世帯分の面倒を見ることを任されることになった。
初日のうちから電話応対・受給者訪問などをしているうちに「本当に身が持たなくなってしまうのではないか……」と考えるようになってしまっていた。
終業間近、えみるの担当していた受給者の一人から一本の電話が入る。
心配になって近所の人に連絡を入れてみるものの、「いつものことだから気にしなくていい」と言われた彼女は、疑念を残しつつそのまま帰宅することにした。
翌日、ビルから飛び降り、本当に自殺してしまったと連絡が入る。
ショックと責任を感じた彼女だったが、「1ケース減って良かったじゃん」という先輩の言葉を受け、自分を守るため納得しようとした。
その後、えみるは遺品回収に向かった本人の家で、笑顔で写っている写真を見つける。
彼女は「そんな事を言ったら、なにか大切なものを失ってしまうのではないか」と考えるようになったのだった。
阿久沢正男のケース
コワモテの男性や気さくな老人、はたまたメンヘラ感のある女性など、様々な人物がやってくる福祉事務所の窓口。
昔はお金持ちだったが散財した男性や、薬物依存者の若者、ギャンブル依存の母親の元を離れて一人暮らしをしたいと願う娘。
えみるは時として、こちらの想像をはるかに超えた人物が来た時に、どのように接すればいいのか分からないまま対応を行っていた。
そんな中、生活保護を受ける割合の上昇を受け、稼働年齢層(15~64歳まで)の受給実態を把握する調査が開始される。
えみるは40代後半の男性・阿久沢正男(あくさわ まさお)の担当をすることとなった。
やたらと咳き込むことで「就業が難しい」と申告してきたことを受け、えみるは彼を病院の検査に受けさせることを提案する。
しかし、後日の結果によると、診断結果は良好。
「就業には問題」ないと医師からの判断が下っているにもかかわらず、「一日一食だ」と言ったりフラフラしている様子を変えようとしない。
周囲に相談してみた結果、本当は働きたくないのか、他に生活保護費を使っているのではないか?と疑惑が生じたのだった。
そこで、阿久沢の家へ訪問することとなったえみるは、彼の家で催告状(返済がなければ法的手段による解決を図るための通達)を見つける。
後の相談と合わせた彼の話によると、
・咳は、その際にできてしまったクセであり、体に異変がなくても「受給=借金返済は不正なんじゃないのか」と思う”緊張”によって引き起こされる症状
・借金によって、精神的に参らせ離婚した妻や10年以上会ってない娘、従業員たちに大きな迷惑をかけてしまった
・これを返すことだけが自分の”存在理由”だから、法テラスには行きたくない
とのことだった。
えみると同席して相談を受けていた半田は、彼に「同じ40代で自己破産して、活き活きと働いている人もいる」という(ウソ)話をして、彼を法テラスに行かせることに成功。
過払い金があったことが判明し、無事に借金を完済することができたのだった。
岩佐のケース
七条の担当している岩佐朋美(いわさ ともみ)は、夫のDVで離婚し、生活保護を受け始めたばかりの2児の母。
生活保護に後ろめたい気持ちを抱え込んでいたことから、早急に現状を打破しようとしていた。
“熱血”七条の指導のもとで「介護の仕事」と「居酒屋のバイト」を掛け持ちすることとなった彼女だったが、介護の上司に兼業がバレたことで解雇。
就職活動の再開要求に素直に応じた七条だったが、指導員の秋月から「様子がおかしい」と指摘を受けてしまった。
七条は、先輩のアドバイスのもと精神科を受診するよう指導すると、岩佐から「うつ」と「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」の診断が下った連絡を受ける。
度重なる心労と、過去の夫の家庭内暴力といった数々の不安から発症したことが、のちの病状聴取によって明らかとなった。
信頼関係を築くことができてなかったと痛感した七条は、しっかりコミュニケーションをとり、お互いのことを知る努力をすることを決めたのだった。
日下部欣也のケース
家庭で生活保護を受けている学生・日下部欣也(くさかべ きんや)は、先輩からもらったギターに熱中しはじめた15歳。
それまで反抗的でうまくいかなかった彼がおとなしくなったこともあり、母親は「打ち込めることができてよかった」と一安心していた。
そんなある日、役所から昨年の課税調査の結果が公表された。
不正受給を行っている家庭を調査したものなのだが、不幸なことにえみるの担当である日下部家が該当。
母親の知らないところで欣也がアルバイトをしていたことで、収入に「申告漏れ」があったことが発覚したのだ。
自分の知識不足から「全額徴収とまでいかないかも……」と日下部家の母親に話したえみるだったが、後に上司から「それは不可能だ」ということを告げられる。
事情を説明しにいった彼女は、欣也が絶望しギターを壊してしまうところを目の当たりにした。
この日から外出することが多くなり、徐々にグレていく欣也。
このままではいけないと思ったえみるは、今回の件は彼が「生活保護の制度」についてきちんと説明を受けてなかったことが原因であることから、しっかりした関係を持とうと決意する。
後日、彼女は半田とともに、欣也と母親の2人と面談をすることになった。
説明の過程で、彼が母親から制度の説明を受けないまま、確認書にサインしていたことが発覚。
知らないうちにサインしていたことで、自分の不注意を後悔する欣也。
「収入はきちんと申告すれば、全額ではないものの手元に残る」という説明を受けた彼は、制度についてちゃんとした話を聞けたことで全額徴収されることに納得する。
また、えみるから「路上ライブですごく輝いている姿を応援したい」と告げられると、少し表情を和らげた。
今後も福祉事務所と学校の許可を得たうえで、アルバイトを続けて家計を助けることを母親に伝えたのだった。
(後日談として、京極から使ってないお古のギターをもらいうけた話がある)
島岡光のケース
26歳の無職・島岡光(しまおか こう)は、母親を早くに亡くしている大学中退の青年。
住所も不定であることから、生活保護を受けるために福祉事務所へ訪れた。
えみるは訪問調査の場で、申請から決定までの間に「扶養照会(=家族の援助が可能かどうか)」が必要であることを伝えたものの、彼は父親と連絡をとろうとしなかった。
彼女は何度も理由を聞いてみるが、言いたくないの一点張り。
「扶養照会をする必要があるのかどうか」を上司や同期と相談しているうち、彼の父親が医科大学の主任教授として活躍している人物であることが判明した。
申請決定までの期限が近づいている中、制度上どうしても必要なものであることから、えみるは父親に連絡をとることに。
「自分が扶養するから生活保護は受けさせない」と言う父親は、翌日、息子と面会するために上京してきた。
島岡へ会いに行こうとしたえみるだったが、彼は父親と面会することも拒否。
父親が面会に来たことのショックから、島岡は列車に飛び込みかけて接触事故を起こし、ケガを負って入院してしまった。
『この2人の間には、普通ではない”何か”があるのではないか』
後の調査の結果、島田は幼少時に、父親から性的虐待を受けて「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」を患っていることが明らかとなる。
親とはいちど縁を切って治療を行い、国の援助をうけたほうがいいと言う主治医のもと、彼の生活保護支給が決定された。
しかし、受給の通達が来るまでの間、彼の父親は”あらゆる手段”を使って島岡を連れて帰ろうとする。
それでも、同僚から連絡を受けたえみるたちは、すんでのところで彼との面会をストップさせ、事なきを得た。
生活保護支給が始まったものの、「家族の愛」とは果たして何なのか、えみるは思いを馳せるのだった。
林京子のケースと、えみるの成長
道端で困っているおばあさん・林京子(はやし きょうこ)を見つけた、えみる。
75歳にして夫のDVから転がり込んで逃げてきたということで、申請の手伝いをすることとなった。
狭い部屋に2人で住むのは難しいことから、生活保護を受けつつ息子の近所で一人暮らしを望む林さん。
しかし、同居の現状では「世帯単位の原則」と呼ばれる壁が立ちはだかり、生活保護が認定されないのだ。
そこでえみるは、彼女に施設へ”一時的に”入居してもらい、思っている通りの生活をさせることを提案する。
だが、最終的には行き過ぎたスタンドプレーということで、施設で暮らすことが決定したのだった。
『この仕事は、親切心だけで行うものじゃない』
『ただ社会を健全に保つための、制度の一つに過ぎない』
『いったい自分は、何のためにここまで頑張っているのか』
えみるはこの件をキッカケに、林さんに対して何もできなかったことから「この仕事には向いてないのではないか……」と感じるようになった。
それでも、林さんからアパート探しに奔走してくれた”お礼の手紙”をもらったり、半田からの励ましがあったりしたことで、自分の中に「向いてないながらも仕事をおもしろく思い始めている」ことに気づいたえみる。
これまでの経験から、
・人を知って、いろんな人生とかかわって、自分にできることを究めたい
という気持ちが生まれたのだった。
スポンサーリンク「健康で文化的な最低限度の生活」の原作紹介
「健康で文化的な最低限度の生活」は、柏木ハルコさんの代表作。略称は「ケンカツ」です。
2014年からビッグコミックスピリッツで連載が開始され、作者の病気療養のために休止をはさみつつも、現在まで続いている作品であります。
青年漫画からドラマ化するって、わりとめずらしいような気もするんですけど、最近だとそんなことないのかな?
柏木ハルコさんって、現在48歳の漫画家なんですよね。
それまで恋愛漫画を主体的に描いていたんですけど、この作品で雰囲気を一変させた結果、NHKでも取り上げられるほどのヒット作となりました。
ちょくちょく「生活保護」に関する解説なども盛り込まれていますから、なんとなく頭が良くなった気になる(´・ω・`)
この記事でも”個性的なキャラ”は数多く登場していましたが、他にも
・家庭環境によるものなのか、急に”キャラ変”する幼女
など、ちょっとした出番でもしっかりキャラ立ちしているのが惹きつけられますね。
生活保護を題材にしているだけあって、その人の今までの暮らしや背景なども、しっかり描かれている部分も良かったです。
国の税金を使っている特性上、ピリッとした雰囲気が常に流れている作品なのかな~と思ったら、案外そうでもなかった。
メリハリを付けることで、読み進められる”秘訣”を作っているのかもしれませんね。
まとめ
「健康で文化的な最低限度の生活」のネタバレについて書いていきました。
よくドラマと原作で雰囲気がガラッと変わってしまう物語などが多発している昨今ですが、この作品については「絶対に」イメージを変えないでほしいな~と思います。
あまりにもほんわかすぎると、緊張感ありませんし。
まあ、吉岡里帆さんが出るって時点で観るんですけどね(´・ω・`)