
近年、日本国内の労働力が減少していることで注目されている「外国人の雇用」。
海外から労働力を持ってくるのは良いけれど、何か日本に影響があるんじゃないの……?と思っている方も多いかもしれません。
今回は、外国人労働者を雇うことによって発生する問題点についてまとめていきました。
目次
外国人労働者を雇うデメリット
働き手として海外の人材を持ってきた場合、よく挙げられる問題としては3つ。
・待遇
・治安
の3つの観点から、国内外との違いが出てくることが懸念されています。
文化の違いによるトラブル
まず、海外からやってきた外国人たちが持つ「価値観」の違いによって、職場でのトラブルが起こる可能性があります。
かつて日本は身分制度が厳しかったことから、他の国と比較すると
・自分のワガママを通さない
・他人と比較しやすい
などの性格的な特徴があります。
細かいことを気にしやすい性格を持った人が多いため、無意識のうちに気遣いを怠らないよう行動しているんですよね。
しかし、その心構えが海外の労働者に備わっているかと言われると……なかなか厳しいのが現実。
とくに島国ではなく”大陸”出身の人たちには、細かいことはどうでも良く、大ざっぱに物事を進めようとする傾向があります。
仕事の量より質にこだわる日本人にとって、海外の労働力はマイナスになってしまうことも考えておくべきです。
コミュニケーションのやり取りが難しい
自分たちにとって普段から使い慣れてい日本語は、海外から見ると「かな・カナ・漢字」が入り乱れる独特な言葉。
それでいて国際的には英語より使われていない言語ですから、自ら学んで喋れるようになろう!と考える外国人労働者って少ないと思うんですよね。
仕事をしたい!と思っている外国人労働者には、日本のことを勉強するために来る人ばかりではありません。
「自分の国より待遇や環境が良いから日本に来ている」方のほうが、圧倒的に多いと考えられます。
肉体労働として雇うならアリかもしれませんが、細やかなコミュニケーションがないと進まないような仕事には、付いていくことができなくなる可能性だってあります。
コミュニケーションを取りにくくなり、作業効率が落ちてしまったことで「やっぱりコミュ力が第一の採用基準かも……」となるわけです。
賃金格差の問題が出てくる
さらに危ぶまれているのが、国内外における雇用の賃金格差が発生すること。
日本では国籍による賃金差別を禁止しているものの、それをキッチリ守っている中小企業は少ないのが現状です。
外国人労働者がアルバイト先を見つける際に「派遣会社」を通してやってくることも多いですけど、そこに仲介料として時給を差っ引かれているケースも多いんです。
さらに、演歌歌手を目指しているというモンゴル出身のボルジギン・チチグマさんも給料格差の体験を告白する。7年前に来日して工場で働いていた際、自身の時給が750円だったのに対し、日本人は1200円だったというのだ。
チチグマさんによると、その差額は「仲介の人」に取られていたとか。それでも「仕事がない」「言葉が分かんない」として、「750円でも欲しい」と働いていたという。
外国人を雇った企業には、国から補助金や助成金が支給されます。
それを海外の就労者に一円も還元することなく、格差が広がっていることが問題視されています。
日本人の仕事が減る
海外から労働力を持ってくるよりも、日本国内にいる「引きこもり」や「無職」の数を少なくする機会が減るのも問題の一つです。
内閣府から出されている「子供・若者白書」によれば、15~39歳の若年無業者の数は、2017年までで約71万人。
この中には病気やケガで働けない人も含まれているものの、希望する仕事や能力に自信がないとして、仕事を断念する人も多いんですよね。
個人的には、海外から一時的に労働力を増やすのであれば、それまで税金かけて育ててきた国内の人たちに働いてほしい……と思ってます。
課題はあるものの、デメリットはメリットにもなり得る!
外国人労働者を雇うデメリットについて、問題点をピックアップしていきました。
こちらで挙げた内容を一見すると「良いことってあんまり無いのかも……?」と思ってしまいそうですが、実はそうとも限りません。
例えば、国内における来日外国人の犯罪発生率は、増加するどころかかなり減少しています。
引用:警察庁
国内の治安が揺らいでしまう!というのは、あまり問題点としては登らない話題なんです。
文化の違いやコミュニケーションの難しさなども、「新しい刺激によって新事業が生まれやすくなる」と考えれば、逆にメリットとなりますよね。
うまく付き合いながら、いいとこ取りをしていくようにしないといけないのかもしれません。