洋画の中でも、人間性を描いた作品の多さが特徴のイタリア映画。
「イタリア映画ってどんなものを観るべきなんだろう……?」
「最近放映された、面白い作品ってないかな?」
今回は、過去5年に公開された映画にしぼって、オススメの作品についてランキング形式で紹介していきました!
イタリア映画のおすすめ人気ランキング10位
「ティートとエイリアン」
一言でいえば、かわいい作品。センスが必要な難しいジャンルだと思いますが、小気味いいハートウォーミングなファンタジー作品に仕上がっていると思います。
SF設定と思って観賞を始めると、心地よい裏切りがあります。
子供の頃の夢のような雰囲気、レトロ感あふれる小物たち。可愛らしく、愛しいものたちで囲まれた世界です。
監督、脚本家の、可愛らしさや想像力のセンスはかなり好感が持てます。画に対する光の使い方など、監督の世界観が伝わってくる良作ですね。
ゆっくりと身体に溶け込んでくるような、ゆったりとした時間。ゆるやかな作風ですから、忙しい毎日を送っている方にオススメです。
出演者:クレマンス・ポエジー、ジョン・キーオ
上映時間:92分
公開日:2017年
ジャンル:ドラマ
監督:パラオ・ランディ
イタリア映画のおすすめ人気ランキング9位
「胸騒ぎのシチリア」
「太陽が眩しすぎて、愛の行方が見えない」
胸騒ぎのシチリアの映画ポスターに書かれているコピーですが、本当にロケ地の美しさは絶品です。
舞台は地中海のパンテッレリーア島。美しいハズです、世界のセレブが集まる避暑地ですからね。
設定も、主人公は大物女性ロックシンガー。違和感なく、庶民とズレた静養旅行の日々の出来事は、観てて楽しいというか羨ましいです。
若い恋人を連れた大物女性ロックシンガー、そこに現れる元の彼氏と若い美しい娘。太陽が眩しくなくても、愛の行方は見えない状態ですね。
この状況で、ある事件が起こります。
欲望をテーマにした、キラキラとしてドロドロした美しい作品です。
出演者:マティアス・スーナールツ、レイフ・ファインズ、ダコタ・ジョンソン
上映時間:125分
公開日:2016年
ジャンル:ドラマ
監督:ルカ・グァダニーノ
イタリア映画のおすすめ人気ランキング8位
「ある天文学者の恋文」
一人の天文学者とその恋人が織りなすミステリー仕立てのロマンティック・ストリー。亡くなった恋人から送られてくるメールや手紙を頼りに旅が始まる。
「ニュー・シネマ・パラダイス」「鑑定士と顔のない依頼人」の、ジョゼッペ・トルナトーレ監督が手がける興味湧く作品です。
純粋なラブストーリーの中に、ミステリアスな要素がふんだんに散りばめられていて、飽きのこない構成になっています。
とにかく、景色がキレイ、主演がキレイ、秋の夜長にぴったりな作品。
純粋な愛は、純粋であればあるほど怖さも感じますよ。天文学者の愛の凄さを堪能してください。
出演者:ジェレミー・アイアンズ
上映時間:122分
公開日:2016年
ジャンル:ロマンス/ミステリー
監督:ジョゼッペ・トルナトーレ
イタリア映画のおすすめ人気ランキング7位
「シチリアン・ゴースト・ストーリー」
カンヌ国際映画祭でオープニング上映され、イタリア映画祭2018で日本公開された映画です。1993年シチリアで起きた事件を題材にした、短編小説が原作。
美しい風景の中で起きる、予想以上に切ない展開に唖然とします。
重く苦しい話ですが、最後の希望を感じさせる短いシークエンスに救いがあるのが魅力の1つですね。衝撃的だけど、静かで繊細さがにじんだ映画です。
独特なテンポ感、カメラワーク、音響など、個人的には忘れられない作品です。
出演者:Corinne Musallari、Andrea Falzone
上映時間:126分
公開日:2017年
ジャンル:ドラマ
監督:アントニオ・ピアッツァ/ファビオ・グラッサドニア
イタリア映画のおすすめ人気ランキング6位
「純粋な心」
イタリア映画祭2018で日本公開された作品です。
異なる背景をもつ青年と少女が、予期せぬ出会いによって、心に抑え込んでいた思いがあふれ止まらなくなってしまう。
恋愛要素のバックグラウンドには、イタリアの移民問題、貧困問題、宗教観など深いテーマもある作品です。
リアリティある演技は好感が持てますね。
演者のアドリブを活かし、脚本もどんどん変化したそうです。
アドリブであの美しいカットを撮れてしまったら、脚本も変えざるを得ないだろうなかと思いながら見ていました。
出演者:バルボラ・ボブローヴァ
上映時間:114分
公開日:2017年
ジャンル:ドラマ
監督:ロベルト・デ・パオリス
イタリア映画のおすすめ人気ランキング5位
「ハングリー・ハーツ」
第71回ヴェネチア国際映画祭 主演男優賞、主演女優賞をW受賞した作品です。
かなり心に重さを感じる映画ですが、この映画の根底にあるのは、「理由はすべて愛」ということ。
「愛が理由なら、やってはいけないことはない」と錯覚さえしてしまう空気感で映像全体を包んでいるようです。
冒頭からラストまでの落差は、巨大なジェットコースターのように進んでいきます。
逸脱した人々の行動すべて、起こるすべての理由は、愛。「無償の愛」は、ある意味怖いということを教えてくれた作品でした。
出演者:ロベルタ・マックスウェル
上映時間:109分
公開日:2016年
ジャンル:ドラマ/サスペンス
監督:サヴェリオ・コスタンツォ
イタリア映画のおすすめ人気ランキング4位
「パパが遺した物語」
父と娘の失われた大切な時間を、名曲「Close to You」に乗せて綴られる悲しくも美しい人間ドラマ。
人を愛することができずにいる娘が、父との思い出をめぐりながら、愛することの意味に気づいていく様は、いたいげで応援したくなります。
心の傷は、ほっておくと取り返しがつかなくなり、狂った歯車のズレは簡単には直せない、そんな気にさせる場面が印象的です。
幼少の父との思い出に心馳せながら、没入してしまった作品でもあります。
ジュークボックスから流れる「Close to You」の歌詞こそが父親の思いのすべてなんでしょう、本気で泣きました。
当たり前の幸せの素晴らしさを実感させてくれる作品ですから、ぜひ鑑賞してみて。
出演者:アマンダ・セイフライド、アーロン・ポール、ダイアン・クルーガー
上映時間:116分
公開日:2015年
ジャンル:ドラマ
監督:ガブリエレ・ムッチーノ
イタリア映画のおすすめ人気ランキング3位
「神様の思し召し」
傲慢で嫌な奴だけど天才的な医者と、前科者だけどカリスマ神父が出会ったことで変化してく姿を描いた、ハートフルなお話です。
いかに自分が傲慢だったかを気づいたあとの医者は、とても愛おしく感じます。
それを気づかせる神父の行動一つ一つが、的を得ていて、それでいて滑稽で。
何度観ても面白いと感じるには、観るたびに新しい発見が必要です。
そこには、わかりやすいテーマとストーリーも必要で、そこに共感ができるかどうかが、「また観たい」と思わせる要素だと思います。
この映画には、そのすべてが備わっていますよ。きっと、もう一回観たくなるハズです。
出演者:アレッサンドロ・ガスマン、ラウラ・モランテ、イラリア・スパーダ
上映時間:87分
公開日:2016年
ジャンル:ドラマ
監督:エドアルド・ファルコーネ
イタリア映画のおすすめ人気ランキング2位
「おとなの事情」
幼なじみの3組の夫婦と1人の男、男女7人がゲームを始めます。
ゲームとは、自分のスマホをテーブルに出して、届いたメールや着信を見せ合うというもの。
「秘密なんてないでしょ?」から始まる心理的会話劇の結末は?
……とまあ、公式ではこんな感じの紹介とはなっていますけど、内容はとんでもないゲームです。
次々と着信があるわけですが、そりゃいろいろありますよね。時代をしっかり踏まえた、この会話劇は絶品です。
加えて、演出、シナリオ、カメラ、音響、そのすべてがプロフェショナル、完璧で美しいです。この映画のラストを想像してみてください。必ず裏切られますよ。
上映時間:96分
公開日:2017年
ジャンル:ドラマ
監督:パオロ・ジェノベーゼ
イタリア映画のおすすめ人気ランキング1位
「ロング、ロングバケーション」
第75回ゴールデングローブ賞主演女優賞ノミネート、第90回アカデミー賞名誉賞を受賞した作品です。
アルツハイマーが進行中の夫と、末期がんの妻が、キャンピングカーで夫婦の夢の地に向かうロードムービー。この作品は、歩んできた時間を鮮やかに振り返らせてくれます。
行き先は、夢の地なんでしょうか?過去なんでしょうか?
日々をこんなふうに、振り返ることができたら素敵だなと単純に思えてしまいます。
「私達は、離れ離れになってはダメ、時間はもう残り少ないから」
こんな会話ができる人生って素敵だと思いませんか?
歳をとることも、悪くないなと感じさせてくれますよ。
出演者:Chelle Ramos、ディック・グレゴリー、ジャネル・モロニー、カースティ・ミッチェル、ジョシュア・ミケル、クリスチャン・マッケイ
上映時間:112分
公開日:2018年
ジャンル:ドラマ
監督:パオロ・ヴィルズィ
イタリア映画はドラマ性が深い!
2018年に見るべき、イタリア映画のおすすめについて紹介していきました。
イタリアで制作された作品は「ドラマ性」に富んでいるものが多く、恋愛や生き様・別れなどの人間関係を深く描写されているのが特徴です。
一昔前であれば「戦争」を題材にした暗い映画が多すぎる……との声もありましたけど、最近はそんなことないって思いますね(´・ω・`)
イタリアの世界を、映画の中で感じてみましょう!