前回は元添削者の視点から「税の作文の書き方のコツ」をまとめましたが、今回は文章そのものを「パクって提出」したらどうなるのか、紹介していきます。
結論だけ書くと、添削者にはすぐにバレます。1日に何百何千と採点していると、びっくりするくらい同じ文章が散見されますからね。
そして、該当する生徒の作品は「盗作」として処理し、学校側に報告するようになっています。
ちょっとでも思い当たることがあったら、控えるようにしておきましょう。
税の作文のパクリがバレないと考えるのは『大間違い』
税の作文は「国税庁」が直々に行っている、いわば国の行事です。
民間企業が協賛してお金を出している読書感想文と違い、非常に厳しい審査基準が課せられています。
あなたの作品を何人もの添削者が読み、採点を重ねていきますから、パクリがバレないと思うのは大間違いです。
パクリがバレたらどうなる?
税の作文でパクリがバレた場合、その事実が提出元の学校に伝えられ、内申点や進学先に響きます。
特に過去作品やネットから丸々コピペしたり、ちょっとだけ変えた文章だと重罪で、提出した人の名前・学校名をリストとして控えます。
「少しだけなら大丈夫でしょ」
「ちょっと文章を変えちゃえばバレない」
こんなズルい考えで提出してくる人もいますけど、一日に何百・何千と読んでいる身としては、そんなのお見通しです。
パクリで出してくる人の割合は、体感的に
過去作品から3割
くらいかなぁ……と思いますね。
審査基準について
「どうせそこまでチェックしないでしょ?」と思う人もいるかもしれませんから、審査基準も載せておきましょう。
指定の原稿用紙の右下にある、こちらの4つの空白ボックス。
これは「採点欄」として使われる部分であり、それぞれの合計点で評価が下されます。
文章の組み立て方や説得力などを総合的に判断し、25点ずつで割り振っていって合計で100点満点となるイメージですね。
どんなにヒドイ文章だったとしても、それが「自分の言葉」で書かれている文章でさえあれば、最低でも1点は加算されます。
しかし、盗作と見なされた場合は、全部・一部・書き換えなどに限らず、ここの欄が「×」として処理されます。
最低点の「1点」ではなく、「×」。この違い、どれだけ大きいか分かりますかね……?
数年は国に保管される
個人の採点結果は、数年間、国に保存されることになっています。
もし将来、ほかに表彰されるべきことがあった場合、過去に不正をしてないかチェックするためです。
万が一、添削者やお偉いさんたちの目をすり抜けて「すごいオリジナリティのある文章だな」と入賞しちゃったら、作品は数十年にわたって公表されることになります。
言いかえれば、もし盗作で入賞したら、あなたが「不正をするような人間である」という事実を発信しているようなものなんです。
この採点結果とブラックリスト入りが学校に伝えられ、あとは上記のとおり。
たとえ先生に聞いたとしても、税の作文の結果については教えてくれないでしょう。
あなたの知らないところで、客観的な学校の評価が伝えられているんですから。
また、これが入賞作が発表になった後で、相談者さんの作文が選ばれてしまった場合、学校側は地元の市長などにも謝罪に行かなければなりません。なぜならこの作文コンクールの場合、入選者は自治体のウェブサイトで発表したり、市長などが作文を書いた生徒を直接表彰すケースが多いからです。
引用元:Yahoo!知恵袋
上の回答、パクリがバレたときの学校&生徒本人の対応について、とても的を得た内容となっています。
ぜひ参考にしてください。
税の作文が返却されないのは「パクリ防止」のため
また、提出された作品が基本的に返却されない理由の1つに「既存の作品からのパクリ防止」の意味もあります。
入賞した作品やネットからコピペされているのを見破るのは簡単ですが、アナログな方法で盗作して提出されると、さすがにパクリを見抜くことはできないからです。
例えば、兄や姉の作品をそのまま使って提出するような人。作品を知っているのは、よくて身内しかいません。
そういった手の込んだズルを防止するために回収しているんです。国税庁の募集規定には書かれてませんけどね。
あとは、採点基準を学校や生徒に知らせない意味もあります。
バツって何なんだろう……?と疑問に思われることで、ネットや学校で話題になることを防止しています。
クラスで5人くらいバツの人がいれば、それだけ学校の信頼も落ちてしまいますから、なるべく表には出さないようにしているんです。
税の作文のパクリはバレるよって話
税の作文をパクったらこういうことになるよ!という内容をまとめていきました。
要は
ってことです。
ちょっと表現キツイかな……と思った部分もありますけど、これマジですからね。
ぶっちゃけ校内だけの読書感想文とかなら、なんとでもなります。
しかし、税の作文に関しては、「どうせバレない」と国をナメてかかると、痛い目をみるのはあなたです。
盗作は、学校の内申点や将来の進路に「マイナスな影響」が出てくることが確実となる行為。
ネットでも本でも、どこかからパクったことを後悔しながら生きるしかありません。
もしあなたが今後、進学や受験などを真剣に考えているなら、絶対に作品をパクらないようにしましょう。