添削の経験上、税の作文は「99%の中学生」がテキトーに済ませて提出しています。
これ、かなりもったいないと思うんですよね。
ガチで書けば、これほど入選しやすいコンクールなんてないです。本当に。
今回は自身の添削経験から、
ということをお伝えしていきました。
このページを見れば、税の作文をマスターできるよう構成していますので、ぜひ参考にしてみてください。
税の作文のネタを決めよう!
作文にとりかかる前に必要なのは、どんな内容で書いていくかという指針。
最初に選ぶネタによって、その後の文章の進み方や説得力に、だいぶ差が出てきます。
書いてはいけない「平凡すぎる」ネタ
税の作文を添削していくうえで見飽きたネタというものもありまして、「消費税」を題材にした作品は、ほぼ入賞しないと考えてOK。
もちろん文章の中に「独自性」があれば別なんでしょうけど、そもそもテーマとして持ち込んでくる人、圧倒的に多すぎるんです。
もっと平たく言えば、上の題材、あなたでなくても書けちゃいますよね?
消費税は日本に住んでいるなら"全員"納めなきゃいけませんし、教科書だって日本の中学生であれば"平等"に支給されます。
だいたい「また似たような内容かぁ……」となってしまい、最初の一文で読み進めることを止めてしまいます。
なので、入選を狙っているなら消費税ネタは避けましょう。
税の作文で入賞しやすいネタ
上記とは逆に、
- ケガや病気
- 身内の介護
- 災害
などの視点から書かれた税の作文は、そうじて出来のいいものばかり。
なぜなら、
「自分で実際に体験している⇒自分にしか書けない"目線"がある」
から。
自然と質の高い文章が書けてしまうんです。
このほかにも、その年に話題となったニュースを狙っていく戦法があります。
鉄板ネタではありませんから、まず人とかぶることはありません。
その辺りの選び方については、具体例とともに以下で解説しています。
自分にしか書けない内容は、説得力が違う
例えば、こんな状況の人がいたとします。
普通だと、高額な医療費がかかってしまうことは予想できます。
時代によっては裕福なところでないと、適切な治療をすることすら叶いません。
しかし、現代ではすべての国民が医療保険に入ることとなっている「国民皆保険制度」によって、誰でも金額負担を少なく病院へ行くことができます。
これの土台となっているのは、まさに税金。
もしこれがなかったら、自分はどうなっていたんだろう?ヤバかったんじゃないだろうか?
助けてくれてありがとう、税金さん!!
……と、勢いで締めくくりまで行くのは良くないですが。。。
「事実から自分の感想」を組立てていくと、説得力が違いますよね。
ただ、上に書いたような病気とか災害とか、そんな経験を持っていないんだけど……と思う人も多いかもしれません。
しかし、ふつうの生活から拾えるようなネタでも大丈夫です。
入賞している作品は山ほどあります。
後ほど解説しますので、ご安心ください。
スポンサーリンク税の作文を書くコツは「書き出し」に力を入れること
税の作文におけるコツの結論は
・それを受けて、どんなことを考えたのか
の2点を徹底すること。
つまり、書き出しさえしっかりできれば、あとは全体の構成を考えつつ文章化していくだけでOKです。
これを意識するだけで、サクサクと進めることができる文章を作ることができます。
ただし、税の作文で使われているのは「専用の原稿用紙」であることに注意。
最低限の記入ルールだけは確認しつつ、書いていくようにしましょう。
「書き始め」は、添削者がいちばん注目するところ
別の記事で紹介していますが、税の作文を添削するのって「短期アルバイトで集められた人たち」なんですよね。
専門的な知識のない人たちの手によって、99%の作品が採点されているんです。
アルバイトの人たちって「サッと読み流して終わり」という感じで添削をこなしているため、最初の数行しか読んでないことがほとんど。
なので、書き出しに力を入れるだけで『半分は完成した』といっても、過言ではありません。
テキトーな作品と入選したものを見比べてみよう
例えば、「平凡な作文」と「入賞した作品」の書き出しを並べてみましょう。
見比べると、一目瞭然ですよね。
どちらの文章が、より先を読んでみたくなるでしょうか?
消費税が~と始まるより、100万円あったらどうしますか?と言われたほうが
「この続き、どうなるんだろう……?」
と、先が気になって仕方ありません。
まったく関係ない視点から切り出し、そこから税金に絡めていく進め方。
これを応用すれば、べつに自分が病気などの「なにか特別な経験」をしていなくても考えられますよね。
オリジナリティも出るので、個人的にはオススメの書き方です。
(上の入賞作品では「もし百万円をもらったらどうする?」という、税金とは関係なさそうな質問から始まり、だんだん自分の考えをまとめていく内容)
いくらアルバイトと言っても、添削するのは人間です。
しかも、全国から集められる作文を1日に何百編というペースで読んでいます。
"読む側"が興味を持てないような作品は、モチベーションが下がってしまうんです。
なので、書き出し部分を1秒くらいで見て、質が低いようだったら次の作品に移行……とする添削者が大半。
書き初めは、特に力を入れて書いていくようにしましょう(´・ω・`)
他のネタや書き出しにオリジナリティを出すためのヒントは、以下の記事でも紹介しています。
参考にしてみてください。
最後のまとめ方
作文の締めくくりは、
・自分はこれからどうしたいのか
などの目標を持ってきましょう。
そんなんねーよ!って人は、
『自分は税金に助けられたから、これからも大切にしていきたい』
などと"将来に前向き"な意見を取り入れておけばOKです。
結局のところ、国のお偉いさんたちも「賞として後世に残るような作品」を選ばなくてはならない立場にあります。
あまりにもネガティブな批判や悲観が入っている作品は、どれだけ優れていても選べないんですよね。
これから将来を生きる若い人たちのポジティブさがあったほうが、印象としてはいいはず。
「今は何も知らなくても、これから覚えていきたい」
そんな感じの立場から、作品を締めくくることをオススメします。
終わり方が優れている入賞作品
私はこれからの日本の社会を担うものとして、しっかりと学び、より良い未来を実現するために、誇りを持って社会に貢献できる大人になりたい。
所沢市
模範すぎるほど締まっている終わり方の例。
これから頑張りたい!という、ポジティブさが残されています。
最優秀作品なのでそれなりに堅苦しさもありますが、こんな終わり方だとカッコ良いですよね。
自分にしか書けない文章が大事
税の作文の書き方のコツを、元・添削者の目線から書いていきました。
いろいろ書いていきましたが、要はいかに自分にしか書けない内容を意識するかが大切です。
他のサイトでは「起承転結を大切にしろ!」とか「序盤は200文字くらい、中盤で500文字くらいで盛り上げて……」などとアドバイスされていますが、すべて気にしなくてOK。
文章の"構造"ばかり意識してしまうため、自身の"表現"がおろそかになってしまうためです。
ぶっちゃけ構造なんて、必要最低限のルールに沿っていれば大丈夫。
もちろん、伝わる文章をつくるためには「論理」が重視されているのも事実ですが、言葉が分からなければ『結局何を言いたいの……?』となりかねません。
ほとんどの作品は有識者たちの手元に届くこと無く、資源ごみと化してしまいます。
いかに実体験を盛り込んだ「自分にしかない目線」の文章を書き、一般のアルバイト・有識者の心に響かせるかが、ファーストステップとしては大切なポイントなんです。
難しく考えず、とりあえずなにか強烈に残っている思い出を、税金に結びつけることはできないか、と考えていきましょう!
……あ、ネットからパクるのは絶対NGですよ!
あんまりいいウワサ聞かないので。。。